結論から言うと、1時間の会議を丸ごと無料で文字にしたいなら LINE WORKS AiNote のフリープラン、要約された議事録の形まで自動で欲しいなら有料プランに上がる、この二択になります。無料ツールの上限は「月に何分か」ではなく「1回に何分か」で先に効くからです。そして1時間はその境界にちょうど乗ります。
無料プランは「1時間の手前」で切れるように作られている
会議の録音をAIに投げる前に、そもそも1時間の会議が最後まで成立しているかを確認したほうがいいです。無料の会議ツールは、1時間を通しで開催すること自体に制限を持っています。
2026年8月31日に各社の公式ページで確認した数字です。
- Zoom の無料ベーシックプランは「1回のミーティングにつき最大40分」。有料のプロ・ビジネスは「1回のミーティングにつき最大30時間」
- Google Meet の無料アカウントは「会議の参加者が 3 人以上の場合、上限は 1 時間です」。1対1のみ24時間
つまり無料のZoomでは、1時間の会議は途中で一度切れます。無料のGoogle Meetなら3人以上でもぎりぎり1時間まで持ちますが、そこが上限なので延びた分は入りません。「1時間の会議の録音データ」を手元に用意する時点で、すでに無料の枠と喧嘩しているというのが出発点です。
この前提を踏まえたうえで、文字起こし側の無料枠を見ます。
無料で1時間の会議を扱えるか(2026年8月時点)
| 料金 | 1回あたりの上限 | 月間の上限 | 1時間の会議なら月何回分 | AI要約 | |
|---|---|---|---|---|---|
| LINE WORKS AiNote フリー | ¥0 | 60分 | 300分/月 | 5回 | 公式コラムに「利用不可」 |
| Notta フリー | ¥0 | 1回につき3分まで | 120分/月 | 通しでは不可 | 10回/月 |
| Notta プレミアム(年間) | ¥1,185/月(総額¥14,220・税込) | 1回につき5時間まで | 1,800分/月 | 30回 | 100回/月 |
| AiNote ソロ(年額契約) | ¥1,440/月(税抜) | 180分 | 600分/月 | 10回 | 12回/ドメイン |
| Zoom 無料ベーシックのAI要約 | ¥0 | 会議自体が40分まで | ― | ― | 1か月あたり3回の主催ミーティング |
数字はすべて各社の公式料金ページの文言です。AiNote フリーの「AI要約」「Web会議の録音」の欄は料金表ではアイコンだけで文言がありませんが、LINE WORKS公式の料金解説ページ側に文言として「利用不可」「Web会議録音機能は利用不可」と書かれています。
AiNote フリー — 1時間ちょうどが上限
公式のプラン表に「1回当たりの文字起こし時間 60分」と数字で書かれているのは、無料で使えるものの中ではここだけです。月300分なので、1時間の会議なら月5回分。週1回の定例なら月4回なので、これで収まります。
ただし条件が3つあります。データの学習利用は「学習利用あり」、データの保管期間は「1年間」、そしてAI要約は使えません。文字起こしのテキストは手に入るが、議事録の形に整えるのは自分でやる、という位置づけです。会議が61分になった時点で1回の上限も超えます。
旧CLOVA Noteからの乗り換え全般はCLOVA Note終了の代わりは?無料で使える乗り換え先を比較にまとめてあります。
Notta フリー — 1時間の会議には向かない
Notta の無料プランは月120分で、時間だけ見れば1時間の会議2回分に見えます。しかし公式の料金表には「1回につき3分まで文字起こし可能」と書かれています。1時間の音声を通しで投げる使い方は、この上限の内側では組み立てられません。
この「月120分より1回3分が先に効く」構造はNotta無料プランの制限はどこまで?月120分より先に「1回3分」で詰まるで詳しく書きました。無料のNottaは、1時間の会議を処理する道具ではなく、日本語の精度を数分で確かめる試用枠だと考えたほうが実態に合います。
プレミアムの年間プランに上がると、1回の上限が5時間、月1,800分になります。1時間の会議に換算すると月30回分で、AI要約も100回/月。ここまで来ると「1時間の会議」という単位を意識せずに使えます。
Zoom の無料AI要約 — 会議がZoomで完結するときだけ
Zoomの公式ページには、ベーシックプランで「ミーティング要約(1か月あたり3回の主催ミーティングで)」「Zoomおよびサードパーティミーティングプラットフォーム向けのAIノート作成(My Notes)(1か月あたり3回利用可能)」と書かれています。月3回までなら要約まで無料で届きます。ただし無料のZoomは会議自体が40分で切れるので、1時間の会議を1本の要約にするという形にはなりません。
選び方の判断軸は3つ
1. 会議は本当に1時間なのか、それとも1時間を超えるのか
60分ちょうどで終わる会議は多くありません。AiNote フリーの1回60分は、延びた分をそのまま切り落とします。「たいてい1時間、たまに1時間15分」なら、無料枠の設計とは合いません。 逆に「45分の定例が月4回」なら、無料の範囲で収まる可能性が高いです。
2. 欲しいのは文字起こしか、議事録か
ここを混同すると選択を間違えます。無料で手に入るのは基本的に「発言の書き起こし」までで、決定事項とToDoに整理された議事録ではありません。AiNote フリーはAI要約が使えず、Notta フリーは要約が月10回ある代わりに1回3分の壁があります。要約まで自動で欲しいなら、どこかで課金するか、書き起こしを自分で整形する時間を払うかの二択になります。 整形にかかる時間の内訳は議事録の作成に時間がかかる原因と、削れる工程・削れない工程に書きました。
3. その音声を外部に置いていいか
AiNote フリーは「学習利用あり」「保管期間1年間」と公式のプラン表に明記されています。ソロプラン以上は「学習利用なし」「3年間」。無料で使うということは、この条件を受け入れるということです。顧客名や社外秘が出る会議なら、無料枠かどうかより先にここで判断が決まります。
正直なデメリット
AiNote フリー:公式の料金解説ページにAI要約は利用不可と書かれているため、1時間ぶんの書き起こしテキストが素のまま出てきます。そこから決定事項とToDoを拾って議事録に整える作業は残ります。学習利用ありという条件も、業務によっては最初から選択肢に入りません。
Notta フリー:1回3分の制限があるため、会議用途では実質的に試用枠です。長い音声を3分ずつ切って投げるという運用は、手間の面で現実的とは言いがたいです。なお、Web会議への同席機能がどのプランから使えるかは、料金表に文言が見つからなかったため確認できていません。
Notta プレミアム:無料ではありません。年間プランは一括の考え方で、支払い方の違いはNotta料金は年間プランと月払いどちらが得かで計算しています。日本語の精度は用途によって差が出るので、無料の3分枠で自分の音声を試してから決めるのが安全です。
Zoom の無料AI要約:月3回、かつ会議が40分で切れます。1時間の会議が主戦場なら回数以前の問題になります。
よくある質問
Q. 1時間の会議を無料で文字起こしできるツールは結局どれですか。
公式のプラン表に1回60分と書かれている LINE WORKS AiNote のフリープランが、2026年8月時点で確認できた選択肢です。月300分なので1時間の会議なら月5回まで。ただしAI要約は公式の解説ページに利用不可と書かれているため、要約された議事録の形にはなりません。
Q. Notta の無料プランで1時間の会議は無理ですか。
料金ページに「1回につき3分まで文字起こし可能」とある以上、1時間の音声を通しで処理する使い方は無料の範囲では成立しません。月120分という数字だけを見て判断すると外します。1時間の会議を扱うならプレミアム以上(1回5時間・月1,800分)が対象になります。
Q. 無料の枠を超えたら課金するしかないですか。
音声を外に出せる前提なら、複数の無料枠を用途で分ける手はあります。ただしアカウントを行き来する手間と、書き起こしがサービスごとに散らばる管理コストが増えます。月に何回1時間の会議があるかを数えて、5回を超えるようなら課金額と自分の作業時間を比べたほうが早いです。
まとめ
- 無料枠は「月に何分か」より「1回に何分か」で先に詰まる。1時間の会議はその境界に乗る
- 1時間を丸ごと無料で文字にできるのは AiNote フリー(1回60分・月300分)。ただしAI要約は公式に利用不可、学習利用あり、保管1年
- Notta フリーは1回3分なので会議用途では試用枠。1時間の会議を通しで扱うならプレミアム(1回5時間・月1,800分)から