結論から言います。Nottaの無料プランで先に詰まるのは「月120分」ではなく「1回につき3分」のほうです。録音済みのファイルを分けてアップロードする使い方なら月2時間まで無料で回せますが、会議やインタビューを通しで文字起こしする用途は無料の範囲では組み立てられません。なおAI要約は月10回まで無料で使えます。「無料ではAI要約が使えない」と書いてある記事は情報が古いです。
公式に書かれている無料プランの上限
2026年8月17日に公式の料金ページで確認した、フリープランの数字です(表示価格はすべて税込)。比較のためプレミアム(年間プラン)も並べます。
| 項目 | フリー | プレミアム(年間プラン) |
|---|---|---|
| 月額 | ¥0(クレジットカードの登録不要) | ¥1,185/月(総額¥14,220) |
| 文字起こし時間 | 120分/月 | 1,800分/月 |
| 1回の文字起こし | 3分まで | 5時間まで |
| ファイルインポート | 50個/月 | 100個/月 |
| AI要約 | 10回/月 | 100回/月 |
| 単語登録 | 3単語 | 200単語 |
| アカウント数 | 1アカウントのみ | 1アカウントのみ |
フリーの欄に数値として書かれているのは、おおむねこれだけです。プレミアムには月間プラン(月払い)もあり、料金ページで年間/月間を切り替えると月1,975円と表示されます。年間プランはそこから40%引きの計算です。
「月120分」より先に効くのは「1回3分」
無料プランの説明で目立つのは「120分/月」のほうですが、実際に使い始めて最初にぶつかるのは「1回につき3分まで文字起こし可能」という制限です。
具体的に何が起きるかというと、こうなります。
- 60分の打ち合わせをその場で録りながら文字起こし → 3分で止まる
- 30分のインタビュー音源をアップロード → 3分ぶんしか変換されない
- 月120分の枠を3分ずつ使い切る → 40回ぶん。1日1〜2回のメモが上限
公式のフリー欄には「1回につき3分まで文字起こし可能」とだけ書かれていて、「この用途のときだけ長くできる」といった例外は書かれていません。つまり無料プランは、長い音声を1本まるごと扱うためのプランとして設計されていないと理解しておくのが正確です。
月120分という数字だけを見て「週1回の30分ミーティングなら4回ぶんで足りる」と計算すると、初回でつまずきます。同じ勘違いは他の無料ツールを比べるときにも起きるので、無料枠を横並びで見たい場合はAI文字起こし無料比較|定番が終了した今、無料で残っているのは4つのほうに条件をまとめてあります。
無料のままできること、有料になること
数字の上限とは別に、「機能そのものが有料からか」という線引きがあります。公式の料金ページに文言として書かれている範囲だけを拾うと、こうなります。
フリーの欄に明記されている機能
- ミーティングの文字起こし(Zoom・Teams・Google Meet・Webexへの同席)
- 話者識別
- Notta Brain の AIクレジット 1,000クレジット/月(この行はフリーからエンタープライズまで同じ値)
プレミアムの欄に「すべてのフリー機能+」として挙がっている機能
- 文字起こしデータのダウンロード
- テキストの翻訳
- 単語登録(フリーは3単語まで、プレミアムは200単語まで)
ここで実務上いちばん効いてくるのが「文字起こしデータのダウンロード」です。プレミアムの追加機能として書かれている以上、無料プランはこれに含まれないと読むのが自然です。結果をファイルとして書き出してそのまま議事録に使う運用は、無料の範囲では想定どおりに動かない可能性が高いということになります。
なお機能比較表側の同じ行はアイコン表示だけで文言がないため、この判断はアイコンではなくプレミアム欄の文章表記を根拠にしています。
「無料ではAI要約が使えない」は古い情報
Notta の無料プランを解説した記事の多くが、無料プランではAI要約が使えないと書いています。これは間違いというより、当時は正しかった情報が更新されていないケースです。
実際、Notta公式ブログの「Nottaの無料プランでできること」という記事(更新日2023年6月12日)の比較表では、AI要約機能はフリーが×になっています。一方で、現在の公式料金ページのフリー欄には「AI要約:10回/月」と明記されています。公式サイトの中ですら新旧が混在しているので、無料枠の可否は料金ページ側の数字で確認するのが安全です。
日本語の文字起こしを月2時間以内で、要約まで無料で試したいという条件なら、Notta の無料プランは有力な選択肢です。カード登録も不要と公式に書かれているので、課金の心配をせずに精度だけ見ることができます。
「無料で試す」には2つあり、片方は自動で課金される
Nottaで「無料で試す」には性質の違うものが2つあります。0円のフリープラン(カード登録不要・月120分・1回3分)と、プレミアムの機能を3日間試す「3日間無料トライアル」です。
公式の料金ページのFAQには、トライアルについて「無料トライアル期間終了後は、プレミアム年間プランで自動更新(課金)となります」と書かれています。あわせて、72時間以内に解約した場合は請求が発生しないこと、自動更新の停止は有効期間の24時間前までに手続きが必要であることも記載があります。
つまり3日間トライアルは「無料プランの延長」ではなく、年間プランの申し込みが前提の体験版です。無料の範囲だけで様子を見たいなら、トライアルではなくフリープランのまま使うほうが意図に合います。
判断軸は3つ
1. その場で録るのか、録ってから上げるのか
1回3分の制限は、リアルタイム録音でもファイルのアップロードでも同じように効きます。無料で現実的に回るのは、短いメモや数分の音声を数十回にわたって文字にする使い方です。
2. 月の合計が120分を超えるか
週1回1時間の会議があるだけで月240分となり、無料枠の倍です。プレミアムは1,800分/月・1回5時間なので、この使い方なら分割の手間ごと消えます。
3. テキストをファイルとして持ち出す必要があるか
前述のとおり、ダウンロードはプレミアム以上の機能として書かれています。「文字起こし結果をファイルで受け取って、他の資料に貼り込む」ところまでが目的なら、無料プランは検証用と割り切るのが現実的です。
なお、そもそも無料で長時間まわしたいのであれば、Notta以外に月300分の無料枠を持つサービスもあります。旧CLOVA Noteからの乗り換え先を含めてCLOVA Note終了の代わりは?無料で使える乗り換え先を比較で比較しています。
正直な短所
- 1回3分の制限が、想像より広い範囲に効く。会議同席・ファイル取り込みのどちらにも同じ上限がかかると読める書き方になっています
- ダウンロードが有料側の機能。テキストを外に持ち出す前提の運用は、無料のままでは組み立てにくいです
- 精度は高いが後工程はなくならない。公式FAQには「フォーマルな会議など、整然とした発言が行われる場合には、認識率は98.86%以上」とありますが、これは裏を返せば収音条件が悪い場合は落ちるということです。専門用語や社名の修正時間は見込んでおくべきです
- 請求書払いはビジネスプラン以上。公式FAQに、プレミアムプランでは請求書の発行を行っていないと明記があります。経費処理の都合で請求書が要る場合は個人向けプランでは詰まります
よくある質問
Q. Nottaの無料プランはいつまで使えますか? 公式の料金ページには、フリープランに利用期限があるという記載はありません。上限は「120分/月」のように月単位の枠として書かれています。ただし後述の「3日間無料トライアル」は別物で、こちらには期限と自動更新があります。
Q. 無料プランでもZoomやTeamsの会議に同席させられますか? 公式の料金ページのフリー欄には「フリー機能:ミーティングの文字起こし」と明記されており、対応先としてZoom・Teams・Google Meet・Webexが挙がっています。ただし無料プラン共通の「1回につき3分まで」を会議同席では外す、という記載は見当たりません。
Q. 無料で試したいのですが、3日間無料トライアルを押しても大丈夫ですか? 公式FAQに「無料トライアル期間終了後は、プレミアム年間プランで自動更新(課金)となります」と書かれています。72時間以内に解約すれば請求は発生しないとの記載もありますが、解約手続きを忘れると年間プランの課金に進みます。課金を一切発生させたくない場合は、トライアルを押さずにフリープランのまま使うのが確実な方法です。
まとめ
- 無料プランの本当のボトルネックは月120分ではなく「1回につき3分」。長い音声を1本まるごと扱う用途は、無料の範囲外と考えたほうがよい
- AI要約は月10回まで無料。「無料では要約できない」と書いた解説は2023年時点の情報で、現在の公式料金ページとは食い違っている
- 「無料で試す」には0円のフリープランと、終了後にプレミアム年間プランで自動更新される3日間トライアルの2種類がある。混同しないこと
料金と機能は変更されることがあります。契約前に公式サイトの最新情報を確認してください。この記事の数値は2026年8月17日に公式の料金ページおよび同ページのFAQで確認したものです。