結論から言うと、英語だけの会議ならNottaは「英語」を選べば普通に使えます。詰まるのは日本語と英語が混ざる会議です。日英混在をきれいに起こす「2か国語文字起こし」は、公式ヘルプでどのプランでも月4回までとされていて、それ以上は有料プランに加えてアドオンの購入が必要です。英語の専門用語を単語登録で直す方法も、公式に「日本語の文字起こしのみ」と書かれています。
英語の精度を決めるのは、エンジンより「言語の指定」
Nottaの英語文字起こしページには、手順の中にこう書かれています。
文字起こしする言語を選択しましょう。正確に選択することにより、文字起こしの精度が高まります。
公式ヘルプの対応言語一覧では、Nottaは日本語・英語を含む58言語に対応しています。ただし「文字起こしする言語」は1つ指定する方式なので、日本語設定のまま英語の発言を録ると、英語部分はカタカナ混じりの崩れた文字になりやすい、というのが構造上の理由です。
料金ページのFAQにある精度の説明も、条件付きです。
フォーマルな会議など、整然とした発言が行われる場合には、認識率は98.86%以上となります。※収音が困難な場合は、認識精度に影響を与える可能性があります。
英語か日本語かを問わず、話者が重なる・マイクから遠い、という条件ではこの数字は出ません。録音側でできることは文字起こしの精度を上げる録音のコツにまとめています。
英語まわりの機能と、使える回数(2026年9月23日時点)
Nottaの料金ページとヘルプセンターで確認した内容です。比較のため、英語圏で定番のOtter.aiの料金ページも並べました。
| 機能 | Nottaフリー | Nottaプレミアム | 追加で買う場合 | Otter.ai(参考) |
|---|---|---|---|---|
| 英語だけの文字起こし | 月120分・1回3分まで | 月1,800分・1回5時間まで | ― | 無料で月300分・1回30分まで |
| 日英混在(2か国語文字起こし・翻訳) | 月4回 | 月4回 | アドオンで月200回(年払い¥1,320/月・月払い¥2,200/月) | 公式の表に記載なし |
| 1か国語リアルタイム翻訳 | 月2回 | 月2回 | アドオンで月100回(年払い¥858/月・月払い¥1,430/月) | 公式の表に記載なし |
| 英語の単語登録 | 対象外(日本語のみ) | 対象外(日本語のみ) | ― | 無料で5語 |
| 料金 | ¥0 | 年払い¥1,185/月 | アドオンはプレミアム以上のみ | Pro 年払い月8.33ドル |
Otter.aiの対応言語は、料金表では英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・日本語・中国語の6つです。Otter.aiの単語登録(Custom vocabulary)に言語の制限があるかは、料金表に明記がないため確認できませんでした。
「月4回」はプランを上げても増えない
2か国語文字起こし・翻訳のヘルプには、利用制限についてこう書かれています。
どのプランでも、月4回まで2か国語文字起こし・翻訳機能をご利用いただけます。
そして続けて、回数を増やすにはアドオンの購入が必要で、フリープランではアドオンを購入できないとあります。つまり週1回の日英定例を録りたい人は、プレミアムに上げただけでは月4回で止まり、アドオンを足して初めて回数の心配が消える、という二段構えです。
対応言語は23言語で、リアルタイム録音、Web会議(Zoom・Teams・Google Meet・Webex)へのBot参加、ファイルのアップロードのいずれでも使えます。ただしファイルの場合は「文字起こし処理中に、相互翻訳を同時に行うことはできません」とあり、翻訳は起こし終わってから手動で始める流れです。
翻訳するたびに、文字起こし時間が減る
起こした英語を日本語に訳す「訳文生成」には、見落としやすい注意書きがあります。
翻訳や再翻訳を行うたびに、音声の長さと同じ分数の文字起こし時間が消費されます。
60分の英語会議を起こして日本語に訳すと、文字起こしで60分、翻訳でさらに60分。訳し直せばもう60分です。月の枠を計算するときは、翻訳する会議の時間を2倍で見積もっておくと足りなくなりません。
なお、この訳文生成の対象プランは、ヘルプでは「すべてのプランで利用できます」とある一方、料金ページではプレミアムの追加機能に「テキストの翻訳」が挙がっています。無料プランで訳文生成が使えるかは、公式の表記が一致しないため確認できませんでした。 使う前に自分のアカウントで確かめてください。
判断軸は3つ
1. 会議の中で言語が切り替わるか
英語だけ、日本語だけの会議なら、言語を指定するだけで済み、回数制限は関係ありません。問題は「議題の説明は日本語、海外メンバーの発言は英語」のような会議です。これが月に4回を超えるかどうかが、アドオンが要るかどうかの分かれ目になります。
2. 1回の会議が3分を超えるか
フリープランは「1回につき3分まで文字起こし可能」です。英語の会議を無料で丸ごと起こすのは現実的ではなく、無料枠は精度の感触を試す用途と考えたほうが正確です。無料枠の詰まり方はNotta無料プランの制限で詳しく書きました。本格的に使う前に、料金ページのFAQにあるプレミアムの「3日間無料トライアル」で、実際の英語会議を1本通してみるのが確実です。
3. 英語の固有名詞がどれだけ出るか
単語登録は日本語専用です。英語の製品名・人名・略語が多い会議だと、辞書で直す手段がNotta側にありません。その比重が大きいなら、Otter.aiのように英語側で用語を登録できるサービスと比べる価値があります。日本語会議での単語登録の効き方はNottaの精度は専門用語で落ちる?にまとめています。
正直な短所
Notta:日英混在の会議を毎週録ると、プレミアムだけでは月4回で足りません。英語の専門用語を登録で直す手段がないのも弱点です。翻訳が文字起こし時間を消費する仕様は、月の枠に余裕がない人ほど効いてきます。
Otter.ai:画面もヘルプも英語が中心で、料金はドル建てです。無料のBasicはファイルの取り込みが「3 lifetime」、つまり生涯で3本までなので、録音ファイルを後から起こす使い方には向きません。
よくある質問
Q. Nottaは英語の文字起こしも無料でできますか。 できます。ただしフリープランは月120分・1回3分までなので、会議を丸ごと起こすには足りません。精度を試す目的で使い、本番はプレミアムのトライアルで確かめるのが現実的です。
Q. 日本語と英語が混ざる会議はどう設定すればいいですか。 録音開始時やWeb会議の文字起こしで「2か国語」を選び、2つの発話言語を指定します。公式ヘルプではどのプランでも月4回までで、それ以上はアドオンの購入が必要です。
Q. 英語の会議を日本語に翻訳できますか。 訳文生成で翻訳できます。ただし翻訳や再翻訳のたびに、音声の長さと同じ分数の文字起こし時間が消費されます。無料プランで使えるかは公式の表記が食い違っているため、アカウントで確認してください。
まとめ
- 英語だけの会議は「英語」を指定すれば起こせる。精度を左右するのは言語の指定と収音
- 日英混在の2か国語文字起こしはどのプランでも月4回まで。超えるならプレミアム+アドオン
- 翻訳は文字起こし時間を同じ分数だけ消費し、単語登録は日本語のみ。英語の固有名詞が多いならOtter.aiとも比べる