実際に触って比べた記録

資料作成に時間がかかる原因を6工程で切り分ける|改善は生成の前後にある

2026-08-30 公開

この記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。無料プランで実際に試した範囲の内容で、報酬額で順位を変えることはしていません。

結論から言うと、提案資料が遅い原因の多くは「デザインが苦手だから」ではなく、生成より前(誰に何を伝えるかが決まっていない)と、生成より後(体裁合わせと微調整)にあります。AIツールで短くなるのは真ん中の工程だけです。だからツールを入れても劇的に速くならない人がいます。まず自分の時間がどの工程で消えているかを切り分けてください。

ツールを売っている側が「最も工数がかかるのは生成後」と書いている

意外なのは、これをAIスライド生成サービス自身が書いていることです。イルシルの公式コラム(2026年8月26日公開)の、無料枠の試し方を説明した箇所にこうあります。

資料作成の実務で最も工数がかかるのは「生成後の微調整」です。

マイクロソフトも同じで、PowerPointのCopilotでプレゼンテーションを作成する公式サポートページには「プレゼンテーション作成機能の出力は AI によって生成されたコンテンツであり、人間によるレビューと適切な編集が必要です」と明記されています。どのサービスも「生成した瞬間に完成する」とは言っていません。速くなるのは白紙から初稿までの区間だけです。

資料作成を6つの工程に分けて、遅い場所を1つ特定する

工程の分け方は自分で考えなくて構いません。イルシルの公式コラム(2026年8月28日公開)が、比較表の行を立てる枠組みとして次の6工程を示しています。

① 入力:どんなデータを渡せるか/② 生成:構成・本文・デザインのどこまで自動生成されるか/③ 修正:スライド単位の部分修正や、全体の構成組み換えが直感的にできるか/④ 統一:誰が作っても社内規定のトンマナになるか/⑤ 出力:PPTXやPDF形式での書き出しができるか/⑥ 共有・管理:チーム招待、フォルダ管理、アクセス権限の設定ができるか

直近の提案資料1本ぶんの時間をこの6つに割り振ると、遅い場所はたいてい1つか2つに寄ります。以下は各工程で時間が消える典型と、AIで短くなるかどうかを、2026年8月30日時点の公式ページの文言だけで整理したものです。

工程時間が消える理由AIで短くなるか公式ページに書かれていること(2026年8月30日確認)
① 入力誰に何を伝えるかが決まらないまま材料を集めるほぼ短くならない(人が決める)イルシルの入力は「キーワード、メモ、長文テキストに対応」「画像・PDF・CSVファイルの添付も可能」
② 生成白紙から構成と本文を書き起こすここが一番短くなるフリーは「AIデザイン生成 3枚/月」、パーソナルは「40枚/月」(公式プラン表)
③ 修正1枚だけ直したいのに全体を作り直す部分修正ができれば短くなる「スライド編集画面から、特定の1枚のみを再生成・手動修正可能」
④ 統一社内フォーマットへ手で移植するプラン次第「法人プランにて自社オリジナルテンプレートの登録に対応(個別オプション)」
⑤ 出力PPTXに移して体裁を直す無料では止まる「出力:PDF・PPTX形式に対応(パーソナルプラン以上)」
⑥ 共有・管理版が増えてどれが最新か分からなくなるプラン次第「メンバー招待、チームライブラリ、フォルダ単位の権限管理に対応(パーソナルプラス以上)」

表の②と⑤を見比べると、無料で速くできる範囲がはっきりします。生成は無料でも試せますが、ファイルとして持ち出す工程は有料プランの側にあります。無料プランでどこまで進めるかはイルシル無料プランでできることに細かく書きました。

判断軸は3つ

1. ①入力が遅いなら、ツールを変えても直らない

材料は揃っているのに手が止まる、初稿を見ても何も刺さらない。この状態でサービスを乗り換えても結果は変わりません。イルシルの公式コラムは、渡す最初の一文に入れる要素として「相手がすでに知っていること」「相手が気にしていること」「読んだあとに何をしてほしいか」の3つを挙げ、社外向けの例文として「取引先の情報システム担当向けに、勤怠システムの乗り換え提案を10枚で。(中略)いちばん伝えたいのは移行を2週間で終えられること。読んだあとに社内で比較検討してほしい」を置いています。

この一文に新しい調査は要りません。資料を頼まれた時点で分かっていることばかりです。5分で書けて初稿の順番が変わるので、ここが遅い人はまずこれだけ試す価値があります。効いたかどうかは、同じ材料を「材料だけ」と「一文を足して」の2回渡し、1枚目に来るものが入れ替わったかで分かります。

2. ③修正が遅いなら、部分再生成があるかを見る

全体は合っているのに1枚だけ納得できない、という詰まり方をよくします。ここで全体を作り直すと生成枠も時間も消えるので、無料で試す段階では生成の質より気に入らない1枚だけを直せるかを見ます。イルシルは公式コラムで「特定の1枚のみを再生成・手動修正可能」と説明しています。

3. ⑤出力が遅いなら、PPTXの中身を先に確かめる

最後にPowerPointで整える運用の人は、ここが落とし穴です。イルシルの公式コラム(2026年8月27日公開)は、PPTX出力の確認点として「テキストが図(画像)として貼り付けられていないか(誤字修正が1文字単位でできるか)」「グラフや表の数値がそのまま編集できるか」の2点などを挙げています。出力できるかどうかと、出力後に直せるかどうかは別の話です。トップページには「作成したスライドはPDF、PPTX、PNG形式で出力できます」とありますが、プラン表の「外部データ出力」欄はフリーだけ「−」です。

正直な短所も書いておく

ツールを比べる時間も「遅さ」に入る

同じ6工程のコラムは、テンプレート数や機能数での比較について「選択肢が多すぎると、かえって『選ぶ時間』が増えてしまうこともあります」「社内スライドのフォーマットが決まっているなら、数千種類のテンプレートよりも『自社の型を再現できるか』のほうが遥かに重要です」と書いています。比べるときに一番速いのは、候補を3つに絞って自分の遅い工程1つだけを試すことです。他社との違いはAIスライドを自動作成する4つを比較にまとめてあります。

材料が会議の中にあるなら、先に文字にしておく

①が遅い理由が「そもそも材料が手元にない」場合、スライド側をどう変えても解決しません。打ち合わせの内容を提案に落とす仕事では、聞き直して要点を打ち直す時間がそのまま遅さになります。ここは議事録作成に時間がかかる本当の原因と同じ構図で、ヒアリングをそのまま提案に使うならインタビューの書き起こしを効率化する手順が近道です。文字にした材料に判断軸1の一文を足して渡すと、①と②がまとめて片づきます。

イルシルのフリープランは利用期間の制限がなく、資料3個まで・AIデザイン生成が月3枚までです。公式コラムによれば「プロモード(1回あたり10枚前後作成)」を使った場合、フリープランで月1本ぶんの作成が試せます。提案資料1本を実際の材料で通すには足ります。

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よくある質問

Q. 提案資料1本にどれくらいの時間がかかるのが普通ですか? 標準時間を示した公式の記載は見つけられませんでした。他人の平均より自分の内訳のほうが役に立ちます。次の1本で ①材料集め ②初稿 ③修正 ⑤体裁合わせ の4つだけ時間を記録すると、削るべき場所が数字で出ます。

Q. AIツールを入れれば提案資料の作成は速くなりますか? 白紙から初稿までは短くなります。一方でイルシルの公式コラムは「最も工数がかかるのは『生成後の微調整』」と書き、マイクロソフトの公式サポートは「人間によるレビューと適切な編集が必要です」と書いています。短くなるのは工程の一部と考えるのが実態に近いです。

Q. 無料のまま業務の提案資料に使えますか? 公式コラムには「商用利用:全プランで可能(※イラスト・テンプレートをそのまま配布・販売することはできません)」とあります。ただし出力はパーソナルプラン以上なので、画面で見せるか自分で作り直す前提です。なお公式トップには「入力した内容は学習に使われないため、全てのプランで安心してお試しいただけます」と書かれています。

まとめ